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偶像少女【アイドルマスター】 vol.2


 幕間劇 10


「ぐっ……ん、ううっ」
「涼さん!」
 攻撃をなんとか避けながら、触手のようなものに掴まっている涼へと声をかける。
「んっ……ふぁっ! んんっ……うあっ――」
 責められているはずなのに、なぜか涼は恍惚とした表情をしている。
 まぁ、うれしそうではあるが、ピンチなのには変わりない。
「今助けますからっ!」
「愛ちゃん、危ない…」

 涼の元へと駆けつけようとした愛に絵理が声をかける。
「わわわっ!?」
 どこからか現れた男の攻撃を身を捩ってなんとか避ける。
 そのままバックステップで相手との距離をとり、なんとか体勢を整える。
 絵理さんが声をかけてくれなかったらまったく気付かなかった……
「絵理さんありがとっ!!」
 視線は男から外さぬまま、感謝の意を伝える。
 その絵理は一人で三人の男を相手にしていた――


「ふっ……」
 目の前の男がけん制気味に突き出してきた拳に合わせ、大きく一歩前へと踏み出る。
 そのまま相手の腕をとり、合気の要領で男を叩きつける。
 そして掴んだ腕を思い切り捻りあげた!
「ぐああっ!!」
 ボギンッと鈍い感触を感じながら、すぐさま前方へと転がる。
 ……一人。

 直前まで絵理がいた場所を丸太のような足が通過する。
 当たったら華奢な絵理の身体では耐えられないだろう。
 しかし、それもまともに当たったら、の話。

 転がった先で待つのは蹴りを放った男は別のもう一人の男――
 待ってましたと言わんばかりにこちらも蹴りを放ってくる。
 だが転がった回転のまま蹴りに来る足へとかかと落としの要領で男の膝へこちらのかかとを打ち下ろす!

 骨が砕ける音が脳髄まで響き、男が昏倒する。
 ……2人。

 絵理の動きを見て警戒を強めた男が、懐からナイフを取り出して絵理へと向かってくる。
「はぁ……」
 あっという間に間を詰めてくる男を冷めた眼で見やる。

 武器を持ってしまうということは、選択肢を狭めてしまうということ。
 特にその武器の扱いに特化していなければ、むしろ選択肢を決めてしまうようなものだ。

 右手に握られたナイフの動きに注視し、ナイフが突き出されたその瞬間、相手の右側。
 ナイフを持っている腕の外側へと身体を滑らせる。

 男はすぐさまこちらへナイフを動かすが、それが間違い――
 絵理はしゃがんでナイフをやりすごし、その袖を掴むと……一気に、振り下ろす!

 ただそれだけの動きで、絵理よりも二回り大きい男は簡単に地面へと叩きつけられた。
「3人……」
 とりあえず周囲にいた男たちを倒し一息つく。
 そのときちょうど、愛の方も男を倒したところだった――


「うわっ! っとと、きゃっ」
「ちっ。うろちょろするんじゃねぇ!!」
 男が連続で繰り出す攻撃をなんとかギリギリのところで避け続ける。
 明らかに自分よりも体格が大きく、強そうな相手の攻撃をまぐれでも避けることが出来ている……
 それは日々の厳しいダンスレッスンによる運動神経の賜物だった。

「さっさとやられて楽になっちまえよ! あそこでアホ見てえな顔して喘いでる男だか女だかわかんねぇ奴みたいに今なら最っ高に気持ちよくなれるぜ!?」
「っ!」
 こちらを委縮させるためのた安い挑発であることはすぐにわかった。
 そんなことわかってはいるが、聞き逃すことなど出来ない――
 結果、その挑発は成功していると言えるし、ある意味で失敗しているともいえる。
 だって、友達をバカにされてまで大人しくしているなんてわたしじゃないっ!!
 涼さんははれっきとした男の娘なんだから――

「っ!!」
 相手の攻撃をなんとかギリギリで回り込みながら避ける。
「こ、のぉっ!!」
 そして避けた回転をそのまま遠心力へと変え、相手の足目がけて思いっきり足を振りぬく!
 いきなり反撃したわたしの攻撃に、びっくりした男はそのまま攻撃を受ける。
 致命傷と言うにはほど遠いが、目の前の男の体勢が崩れ、一瞬重心が下がる。
 わたしは手を休めることなく、流れるように下を向いた男の顎へと掌底を叩きこむ。
「ぐっ……っ!!」
 男はたまらず数歩後退する。
 すぐに男はそれが失策だったことに気づくけど、遅い!
 たった数歩。けどその数歩があれば福音(スコア)を発動するのには十分すぎるっ!!
「痛いですけど我慢してください!!」
 両手を前に出し、相手の男へと意識を集中する。
 発動の為に必要なものはただ一つ。歌名(タイトル)。
 ただそれだけで、福音は発動する――
「『四肢損々【ブレイカー】』!!」


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