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偶像少女【アイドルマスター】 vol.7



 ここで少し福音(スコア)について説明したいと思う。
 福音(スコア)が発見されてから早20年。
 徐々に、確実に増え、今では全世界の人口のおよそ1割程度にまで達しているという。

 誰が言い出したかは定かではないが、それは神が人に与えた奇蹟であり、祝福であり、福音である――と。
 与えられる福音はそれこそ千差万別。百人居れば百通りの、千人居れば千通りの福音がある。
 これもまた、人が望むべき福音はそれぞれ異なるものである、と言われたためである。

 その能力とは、時に風を操ったり、何もないところに火を点けたり、傷を一瞬で治したり――
 今までの人類では現実的に不可能なことを可能にする。それはまさに奇蹟と呼ばれるものだった。

 けれど、その実態は福音という名前とは裏腹に――呪いのようなものだ。
 俺のような福音の場合は特に。
『起承転欠【バッドエンド】』
 それが俺の福音の名前だ。
 読んで……というか、見て字の如く、最後が欠けている。
 要するに、良いところで絶対に失敗してしまうのは、俺のせいでも、運のせいなんかでもなく、ただ福音のせいなのだ。
 そりゃあ福音の一つや二つ、呪いたくなるってもんだろう。


「美希も気をつけろよ。お前の力、身を守るのとかに向いてないんだから」
「あふぅ。お兄ちゃんは美希のこと大好きすぎなの。美希、大丈夫だよ」
「べべ別に好きとかそんな話してへんわ!」
 図星をさされたわけでもないのに、なぜか動揺して関西弁になっていた。

 美希の福音――『妃美聘音【トップアイドル】』。
 美希の歌を聴いたものは、美希に好意を抱いてしまう、というものなのだが……
 美希はいわゆる一般人なので、他人が美希の歌を聴く機会などカラオケくらいしかない。
 宝の持ち腐れにもほどがある。

 テレビのニュースがひと段落し、間にCMを挟む。
「あ、この歌美希知ってるの」
 美希がCMで流れている歌に興味を示すなんて珍しい。
「これ、誰が歌ってるんだ?」
「えっと、確か如月千早って人なんだけど、すっごく歌がうまくて凄いの! それに、同じ学校らしいし」
 語彙の少なさにちょっと頭が痛くなるが、言いたいことは伝わるので良いとしよう。
 ついでに如月千早という名前をインプットしておく。
 兄として妹の趣味は把握しておく必要があるのだ。

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